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書籍紹介
論集
越境する英米文学
人種・階級・家族
著者 | 新井英夫・辻 祥子・細川美苗・森 有礼 著 |
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「他者への希求」としての「越境」をテーマに論じて文学の解放的な潜在性を探る意欲的な論集。執筆者の専門分野の各々2本の計6論考を収める。
判型・頁数 | A5判上製・212頁 |
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定価 | 本体3,000円+税 |
ISBN | 978-4-7553-0278-7 |
出版年月 | 2014年2月 |
目次
はじめに
第1章
ギルバート・イムレイ(Gilbert Imlay 1754?-1828?)
女性の権利の擁護の影に
─『移住者たち』に見られるイギリス体制批判とその限界─
細川 美苗
第2章
メアリ・シェリー(Mary Shelley 1797-1851)
『ヴァルパーガ』 にみられるゴドウィンの影響
─歴史とロマンスについて─
細川 美苗
第3章
ハリエット・マーティノー(Harriet Martineau 1802-1876)
『時の人』 は男か女か?
─ハリエット・マーティノーが描く「解放」の物語─
辻 祥子
第4章
フレデリック・ダグラス(Frederic Douglass 1818-1895)
トランスアトランティック・ダグラス
─「ヒロイック・スレイヴ」に見られる再生の証
辻 祥子
第5章
ジーン・ウェブスター(Jean Webster 1876-1916)
屋根裏の狂女、 大西洋を渡る
─ウェブスターにおける女性、 人種、 そして優生学─
森 有礼
第6章
ウィリアム・フォークナー(William Faulkner 1897-1962)
カラーブラインド・フォークナー?
─『アブサロム・アブサロム!』と『エルサレムよ、 我もし汝を忘
れなば』における「白ホワイトフェイス・ミンストレルシー人に成りすました男達」─
森 有礼
第7章
ジョージ・オーウェル(George Orwell 1903-1950)
ジョージ・オーウェルの出発点としての『ビルマの日々』
─ジレンマを抱えた帝国主義意識を巡って─
新井 英夫
第8章
カズオ・イシグロ(Kazuo Ishiguro 1954- )
読みかえの物語としての『遠い山なみの光』
─エツコの自己物語によるケア─
新井 英夫